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一日切符の購入を巡って(続き)


             *   *

家に戻ってきた。

自分の机の前に腰掛け、切符を取り出し、つらつらと眺めていたら、この切符は今日、今日という一日だけに使用できるように日時がプリントアウトされているのではないのかと思えてきた。
明日の使用のために買ったつもりだったのだが、明日の使用にはなっていように思えてきた。

どうなんだろうか。ああ、これは今日一日使用のチケットだと直感した。
取り替えて貰おう、と思った。
すぐに取り替えて貰わなければならない、と思った。
こんなの持っていても仕方ない。使うつもりは全然ないのだから。
間違って購入してしまったのだ。



             *   *

すぐにでもまた自転車を駆って、今度は隣町の駅舎まで急行しようと思った。

家の外に出て、ガレージから自転車を取り出し、出発しようとしていたら、お隣の奥さんがちょうど仕事から帰ってきた所だ。

車から降りてくる所を捉えて、訊いてみた。
さっき買ったばかりの切符を見せながら、これは今日使用用の切符でしょうかね?

チケットの表を見せ、裏を返しても見る。
彼女も確信を以って答えることは出来ないようだ。

と、裏側には電話番号が書いてあった。
コールセンターに電話できるようになっている。問い合わせができるらしい。

そうだ、切符を交換して貰うために直接駅に出向いて行く前に、電話して問い合わせれば良いのだ。無駄足を踏まずに済むだろう。

奥さんにもそう説得され、自分でもそう納得して、お礼を言った後、直ぐまた家の中へと戻った。

コールセンターに電話した。
只今コールセンターの電話は全部ふさがっています。次はあなたの番ですと録音済みのアナウンスが聞こえてくるが、いくら待ってもあなたの番はやってこない。

だったら直接駅に電話をして訊いてみよう。
電話番号をインターネットでサーチ。
どうも該当する電話番号は存在しないのか、隠されているのか、発見できない。

結局、駅への電話等の問い合わせは全部、一括してウィーンにあるらしいオーストリア国鉄のコールセンターに顧客からの問い合わせは集中化させているらしい、そのように思えてきた。

じゃあ、もう一度、コールセンターに電話をしよう。
まあ、またもおなじようなアナウンスを聞かされる。
録音されたアナウンス。
相変わらず全部の電話はふさがっていると伝えてくる。
次はあなたの番です。しばらくは忍耐してください、などとも言ってくる。

待てども待てども自分の番は回ってこないみたいだ。
結局、何度試みただろう、少なくとも3回掛け直したと思う。
毎回、同じような応対。待ってください、次はあなたの番ですよ。

あなたの番は待っていても回っては来ないようだ。
全国からの問い合わせにコールセンターの電話は塞がってしまっているのだろう。
まるで電話局に問い合わせの電話を入れた時と同じような状況ではないか。
コールセンターの電話数が足りないのではないのか。



         *   *

やっぱり隣町のWels駅まで直接出向いて、窓口で手続きをすれば良いのだ、と思いながらひたすら自転車を駆った。今回は結構急いだ甲斐もあってか40分程で目的地に到着できただろうか。

駅入り口横の自転車置き場に自転車を駐輪させ、直ぐに二階へとエレベータに乗って、切符販売、問い合わせ等のカウンターが入っているガラスドアーの向こう側へと、ガラスドアーは自動的に開いたので、何もせずに直進、カウンターの方へと進んで行くと、男性、女性の二人がカウンターに腰掛けている。

どちらにしようかなあ、と思っていたら、女性の方がわたしに声を掛けてきたので、女性の方へと向かった。

事情を説明、切符を切り替えて欲しい、と告げたら、
「それは出来ません!」

支払った代金を返して貰いたいのではない、明日から使える切符に変更して貰いたい、と告げた。
「それは出来ません! 新たに切符を買うしか方法はないです」

「お金は既に支払ってあるのですから、切符を代えて欲しい」

「それはできません!」

「支払った代金を返して貰いたいというのではなく、別の切符に交換して貰いたいだけですよ」

「できません!」

出来るものと思って自転車を駆ってやって来たのに出来ないという結論を知らされた。
気を利かしてくれたのか、引き出しから書類を一枚取り出して、手渡してくれた。
必要事項を記入してウィーンの顧客サービスセンターに郵送してください、と。

「支払った代金は返して貰えるのですか?」

「それは分かりません」

返して貰えないとも、返して貰えるとも、教えてくれない。
返して貰えるかもしれない、返して貰えないかも知れないということなのだろう。
どっちなのか。

自分が決めることではない、ということなのだろう。
だから「分かりません」ということなのか。

なんだかんだということで記入するにも一週間ちょっとが過ぎてしまったが、代金払い戻し申請書(FAHRPREISERSTATTUNG)ともいうべきものに必要事項を記入して、もちろん購入済みの、でも未使用の、本物のチケットを証拠物件として同封、ウィーンに向けて郵送した。

さて、払い戻されてくるのか。

拒否される理由はないとは思うのだが、
カウンターの女性の「分かりません」という返事がちょっと怪しく聞こえた。
何だかんだと知らない理由を付けて拒否してくるかもしれない。そんな予感がする。
それこそわたし自身も「分かりません」だが、、、、。




*   *

さて、喩え話として書いてみたい。

コールセンターに電話がようやくつながったとしよう。
わたしの番が回って来たとしよう。

どんな会話が展開されるだろう。
やはり、同じような展開となるだろうか、Wels駅のチケット販売窓口の女性係員と同じような顧客を喜ばせる満足させるサービスは余り重視していないような回答が返ってくるのではないだろうか。

顧客の問い合わせやら苦情に対してはあるパターンの沿った返答の仕方例文集が出来ているのではないかと。
一方的に顧客の言うこと何でもかんでもそう簡単には受け入れない。聞く耳はあるかもしれない。でも、受け付けないということが基本路線になっているのでは、と勘ぐりたくもなってしまう。
posted by austrian at 17:08 | オーストリアでの日々
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