一分間の、停電の怪


本日(020208)、午前9時20分、コンピューター画面に向かって、入力作業をしていたら、何の前触れもなく、突然、コンピューターのスイッチが勝手に切れ、コンピューター画面も真っ黒になってしまった。

それまでに入力していた文書が全部、パーっと消えてしまったかも、と大いに恐れた。

何が起こったのか!? 電気会社からの停電通知は前以て貰ってはいない。
我が家の電気供給システムに突然異変でも起こったのだろうか。 

ヒューズでも飛んだのか、と配電盤を確認するために一階に降りて行って、配電盤を開けて、確かめてみたが、別にヒューズが飛んでいるようでもない。


こんなことはオーストリアに住んでから、今まで一度も経験したことがない。
初めてのことだ。

停電なら停電と前以て、電気会社からの通知やら警告やら予告やらが届いて来ることになっている筈だ、今までの経験によると。

しかし、緊急の停電ということもあるのかもしれない。
その場合は顧客に通知する間もなく停電を決行してしまうことになるのか。
今回は正に晴天の霹靂、緊急停電ということか。

本日のこの予想だにしない、唐突な停電は一体全体なんなのか!?
停電だから停電であって、停電に対して云々する必要もないようだが、何か腑に落ちない。
落ち着かない。これからも頻繁に起こるのだろうか。

仕方ないな、と配電盤の戸を閉めて、自分の持ち場に戻ろうとしたら、食堂の方からカチカチと音が聞こえてきた。食堂にはステレオコンポが置いてあって、常時スタンバイの状態にしてあるのだが、このカチカチ音、CD装置に電源が入ったということだ。

この間、一分間ぐらいに思えた。

題して、一分間の、停電の怪。

コンピュータのスイッチを入れた。
案の定、作成中だった文書はパーと消えてしまっていた。
まったく何と言うことだ。恐れ入った。

電気会社に報告するためにも、今日は停電のことについて書くことになってしまったが、
作成中だった文書を返してくれ、と苦情を言っても返してくれないだろうし、
まったく、この停電、予想を、想像を超えている。
一度起これば、これからは予測はできないこともないが、
停電は稀なことと心得て生活している、コンピューター入力作業をしている

今となっては、想像することもできるが、こんなことも起こるのかとオーストリアでの、ちょっと不可解な事情をまたも学んでしまった。

これはひとり言。
この経験から何を教訓とするか、と言えば、入力する度に、即座にデーターを保存してくれるようになっていなかった。一語一語書いては保存、保存と手動でやっていけば良いのかもしれないが、それではちょっとかったるい。

この一分間の、停電の怪を初めて体験したということで、今後、同じことが何の前触れもなく起こったとしても慌てないように対応策をとっておくことを悟らされた。入力作業をまた最初から繰り返さなけらばならない、この苛立ちをどこへ持って行けば気が済むのか?

対応策をどうするか、今日一晩寝て考えて見よう。








後日談:
データーを自動的に保存するようにソフトウェアーを設定することができるという機能が付いているものを昨日知った。

昨日? 昨日では遅すぎるが、明日からは突然の停電が起こっても、コンピュータ画面での入力作業を振り出しに戻って繰り返すという無駄な作業から解放されるだろうか、気を揉むこともないだろう。